皆さんこんにちはAkiです。
今回は、組織開発ファシリテーターとして活躍されている長尾彰さんが、宇宙兄弟の物語と作品に出てくる個性的なキャラクターを用いて
チームとは何なのか?
上手くいくためには何をしていくことが大切なのか?
ということを、楽しく面白く教えてくれるのが「今いる仲間でうまくいくチームの話」です。
自分が宇宙兄弟の世界だと、どのキャラクタータイプに当てはまるのか興味ありませんか?
この著書では、タイプ別チェックシートを使うことで自分がどういったタイプかが認識でき、どのようにチームに関わっていくとよいのかが分かります。
これだけでも購入の価値があると思います。
あなたは、チームでギクシャクしたくないですよね?
出来ることなら良いチームで働きたいですよね?
これからも今いる仲間で成長していきたいですよね?
このようなチームでお悩みの皆様、是非一度手に取ってみてはいかがでしょうか??
それではチームビルディングの世界を覗いてみましょう!
チーム作りの原則=ない
「”チーム作りが成功する原則などない”という原則が1番目にある」と著者は言っています。
「自分のチームで取り組むことは、自分たちで考え、自分たちで決める」これが本書で伝えたいことの前提になります。
うまくいくチームは「仕事の仕組み」から生まれる
良いチームを作るといい仕事が出来るようになる。
チームビルディングに取り組む根底にはこういった期待があると思いますが、実は逆なのです。
いい仕事ができるといいチームが出来るのです。
この世の中には様々な成功事例も多いと思いますが、多くの成功事例はビジネスモデルや仕事の取り組み方を工夫していく中で最高のチームが生まれたのであって「スタートが理想の組織を作ろう」では無かったはずです。
【ポイント】
スタートは良い仕事、良い働き方を目指す。
事業と結び付いたチーム作りが大切です。
チーム化のしやすい仕事、しにくい仕事
チーム化しやすい仕事
病院や介護施設など、自分の行為に対する反応や成果が相手からすぐに戻ってくる対人援助の仕事は、チーム化がしやすい傾向にあると言われています。
代表例としてはヤッホーブルーイングが挙げられています。
こちらはビールという象徴的なプロダクトがあり、「ビールを味わうことを通じて多くの人が楽しむことができる」という会社です。こちらもチームビルディングを上手に行っている会社ですので興味のある方は覗いて見て下さい。
ヤッホーブルーイングの「よなよなエール」はこちら↓
チームビルディングの本を読みながら飲んでみて下さい。飛ぶぞ!(飛びます)w
チーム化しにくい仕事
チーム化しにくい仕事とは、反対に顧客からの直球の反応を得ることが難しい仕事と言われています。
グローバルなメーカーで規模が大きく分業制の仕事は、「自分のしていることが、誰に、どんな影響を与えているか」が実感しずらく、それゆえ「私がこれをやることにどんな意味があるのだろう」という不安や不満が生まれやすくなります。
【ポイント】
「チーム作り」を目的にせず、成長できる「仕事の仕組み」を考えていく。
無敵のチーム作りは正反対の2人から始めよう
チーム作りは「Co(共同)でリードする、「Co-Lead(コ・リード)」から始めることを著者は強くオススメしています。
ジョシュア・ウルフ・シェンクの著書『POWERS OF TWO 2人で1人の天才』↓
には、この「Co-Lead」で事業を成功させた組織の事例が紹介されています。
・Apple創業者のスティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアック
・ビートルズを結成したジョン・レノンとポールマッカートニー
・投資の神様ウォーレン・バフェットとチャーリー・マンガーなど
この書籍に登場する人物に限らず、日本の企業においても「1人+1人の出会い」によって偉業を成し遂げている事例は数多く存在します。
そして何よりも「Co-Lead」の魅力が盛り込まれている物語と言えばやはり宇宙兄弟ですね↓
宇宙兄弟もタイプの違う2人から始まった
優秀な弟を持ち「”兄”とは常に弟の先をいってなければならない」という思い込みに苦しむ六太と、そんな兄の秘めたる可能性を誰よりも信じつつ、自らの道をブレることなく突き進む日々人。
この2人がお互いを補完し合っているからこそ共に成長することができ、そんな彼らの物語に多くの人たちが魅了されているのだと著者は教えてくれています。
【ポイント1】
完璧ではない2人が出会い、お互いを支え合う。これがチーム作りのスタート地点。
望む結果を得るために、タイプの違う2人が組んで、パズルの凸と凹を組み合わせるようにしてチームをリードしていく。
そのためには、まず自分の「リーダーのスタイル」がどのようなタイプなのかを知ることから始めていくことが大切です。
【ポイント2】
いきなりチームをまとめようとせずに、まずは一緒に頑張れる「2人」を見つけよう。
こちらの著書で自分のリーダータイプをチェックすることが出来ますので是非試してみて下さい。ここだけでも自分と相手への理解が深まりとても面白いです。
チームワークとはお互いの凸と凹を活かすこと
これまでの「チームワーク」という言葉は、「メンバー全員が同じ方向を向き、同じことを、同じようにできる」という意味で使われている場面が多いと述べられています。
自分と同じ意見を持ち、「私もそう思うよ」と共感してくれる仲間は、何かと物事を進めやすいし居心地もよいでしょう。そのため、つい自分と似たようなタイプの人とチームを組みがちです。
しかし、似ているという事は「凸(強み)や凹(苦手なこと)」が同じ可能性が高くなります。そうなると、相手があなたの凹を埋めることはできないし、あなたも相手の凹を埋めてあげることが出来ません。
だからこと「お互いに違うということを前提に、それぞれの違いを活かす」ことがチームワークだと著者は伝えてくれています。
【ポイント】
「意見が合わないから一緒にやらない」ではなくて「そもそも考え方が違ことから始める」という前提が大切。
これがチームワークの本質ではないでしょうか?
たった1つの成長法則「チームの発達段階」とは
チーム作りを考えるうえで、欠かすことが出来ないのが「チームの成長」ですが、視覚的に認識できないため、実感や共有が難しいとされています。
そこで「自分たちのチームは今、どんな状態なのだろう?」という視点を持つためのフレームワークとして活用できるのが「チームの発達段階」です。
チームの成長には4つの段階があります↓
第1ステージ【形成期】フォーミング
第2ステージ【試行錯誤期】ストーミング
第3ステージ【規範期】ノーミング
第4ステージ【達成期】トランスフォーミング
すべてのチームは第1ステージのフォーミングから始まり、第2ステージのストーミングを経て、第3ステージ、第4ステージへと成長していくもので、優秀なメンバーを集めたチームでも「段階的に発達する」という考え方です。いきなり第1ステージから第3ステージににジャンプはしないものとされています。
このように、チームには正常発達というものがあり、発達段階をチームで共有する所からチームビルディングは始まります。
著書には、この発達段階に合わせた関わり方、自分のタイプに応じたサポートや対応方法が具体的に記述されています。
まとめ
「今いる仲間でうまくいくチームの話」は、長尾彰さんがチームビルディングに関する知見をまとめた書籍です。この本では、チームがどのように機能するか、どのように成功するかを分析されています。
長尾さんは、チームが成功するためには、まず「目的」と「役割分担」を明確にすることが重要であると述べています。目的が明確であれば、チーム全員が同じ方向を向いて取り組むことができるし、役割分担が明確であれば各メンバーが自分の役割を理解し、最適な貢献をすることに繋がります。
さらに、長尾さんは、コミュニケーションがチームビルディングにおいて非常に重要であると強調しているのです。コミュニケーションが十分に取れていないと、メンバー間の誤解や不信感が生じ、チームのパフォーマンスが低下する可能性があると。そのためにはチームメンバー同士が積極的にコミュニケーションを取ることが大切だと伝えてくれています。
また、相互信頼がチームビルディングにおいて重要であるとも述べています。信頼があると、メンバーはお互いに支え合うことができ、チーム全体が強固な結束力を持つことができます。
チームメンバーが自己成長を促すことがチームビルディングにおいても重要であるとの考えから、自己成長することでメンバーはより高いレベルの貢献をすることができるのです。そして、その貢献がチーム全体のパフォーマンスを向上させることに繋がると教えてくれています。
最後に、長尾さんは、チームビルディングは一朝一夕で出来るものではなく、持続的な努力が必要であることを強調しています。
チームが成功するためには、一時的な取り組みではなく、継続的な取り組みが必要なんですね。
以上が、「今いる仲間でうまくいくチームの話」のまとめです。
長尾さんが強調する目的や役割分担の明確化、コミュニケーション、相互信頼、自己成長の重要性、そして持続的な努力が成功に不可欠であるという点が、この本の最大のポイントです。
チームビルディングには、それぞれのメンバーが個別に取り組むことも必要ですが、最終的には全員が協力し、お互いを高め合うことで成功に至ることができます。
また、本書では、リーダーシップの重要性にも触れられています。リーダーは、チームメンバーの目的や役割分担を明確にし、相互信頼を醸成し、自己成長を促すために役割を果たす必要があります。リーダーはチーム全体を見渡し、必要に応じて方向性を修正することも求められます。
この本は、チームビルディングに携わる全ての人にとって、非常に有益な知見が含まれています。特に、今まさにチームビルディングに取り組んでいる人には、是非読んでいただきたい一冊です。